不動産のご売却に際しては必要となる書類が複数あります。
事前に把握して、少しずつでも構いませんのでご準備いただければ売却活動をスムーズに進めることができると思います。
「不動産売買契約書」と「重要事項説明書」など、ご売却する不動産を購入されたときの書類一式をご用意ください。
取得時の書類は「契約書ファイル」などと印字された厚手のファイルにまとめられていることが多いです。
また、ご購入時の各種「領収書」は売却時の減税にも役立つものですので、引渡し時までにご用意されておくと良いでしょう。
マンションなら分譲時の「パンフレット」や「間取り図」、「管理規約」や「使用細則」、「長期修繕計画書」「設備表」など。
「耐震診断報告書」や「アスベスト使用調査報告書」などがある場合はこちらも合わせて用意しておきましょう。
戸建てなら「設計図書」や「検査済証」、「測量図」や「境界確認書」などの書類をご用意ください。
中古物件を購入された場合、当時の売主様から引き継がれていない可能性もあります。
見つからない場合はその旨を不動産会社に伝えましょう。
比較的新しい物件であれば「住宅性能評価書」や「検査報告書」「耐震基準適合証明書」など不動産のスペックを評価する書類があるかもしれません。
これらの書類の存在は物件の付加価値になり、売却価格を上げられる可能性がありますのでぜひご用意ください。
4.管理費、修繕積立金、駐車場代などの費用が分かる書類
マンションでは管理組合から毎月徴収される費用があるはずです。
これらの費用は物件の広告物に掲載する必要がありますので、ご売却前にその項目と金額が分かる書類をご用意ください。
戸建ての場合、町内会に属していることがありますので、町内会費が分かる書類をご用意ください。
浄化槽や私道の利用がある戸建てはインフラ設備の維持管理費が掛かっていると思います。
各明細が分かる書類をご用意ください。
毎年5月頃、「固定資産税・都市計画税の納付書(納税通知書)」が送付されているはずです。
直近のものをご用意ください。
不動産の売却に際しては住宅ローンの残債を確認する必要があるため、現在の住宅ローンの「償還表」をご用意ください。
お手元にない場合には金融機関に問い合わせて再発行してもらってください。
また、繰り上げ返済などをしている場合には直近の残債を金融機関に確認しておきましょう。
不動産の所有権を証明する書類です。
最近では「登記識別情報」という書類になっています。
その他、売買契約時に本人確認書類として「運転免許証」や「マイナンバーカード」、所有権移転登記に「印鑑証明書」が必要です。
気持ちの準備も大切
書類の準備も大切ですが、ご家族の気持ちの準備をされておくことも非常に大切です。
できれば、ご両親など近しい間柄の方とも売却の意向を共有しておかれることをおすすめします。
売却活動が始まると購入希望者への内覧対応などでご家族への負担やストレスがかかることがあるかもしれません。
そんな時もご家族で売却の成功を目指す気持ちを共有しておかれると乗り越えられるものです。
書類の準備のみならずぜひご家族一丸となって満足の行く売却を目指す「心構え」もご準備いただければと思います。