住宅設備や家電をインターネットに繋げ、生活利便性を向上させるスマートホームの導入が、賃貸住宅でも少しずつですが始まってきました。
導入することで入居者満足度を高められ、物件の差別化を図ることができるほか、管理業務の効率化にも役立つ機能もあります。
この記事ではスマートホーム(スマートハウス)について改めて解説していきたいと思います。
そもそもスマートホームとは、インターネット回線に接続した住宅設備や家電を外出先などからスマートフォンやタブレット端末から操作したり状況を確認することを主目的として開発されてきました。
スマートホーム化によるメリットは大きく分けて3つあります。
・住宅設備や家電の操作性の向上
・ホームセキュリティ機能を実装できる
・エネルギーマネジメントができるようになる
1つずつ見て行きましょう。
住宅設備・家電の操作
家電を起動・停止するタイミングをあらかじめ設定したり、遠隔で操作することができます。
帰宅のタイミングに合わせて照明やエアコンの電源を入れたり、スマホを使用して外出先から玄関の施解錠することが可能になります。
ホームセキュリティ・見守り機能
室内カメラや窓の開閉センサーを設置すれば外出先でも自室の様子を把握することができます。
不法侵入の有無を確認したり、ペットの様子を確認したりすることが可能です。
エネルギーマネジメント
スマートメーターと連携する機器を設置すると電力の使用量をスマートフォンやタブレットで確認できるようになります。
一方で、物件の管理におけるメリットもありますのでご紹介します。
管理業務の効率化
スマートロックを導入すると鍵管理業務そのものを廃止することができ、入退去時の鍵交換作業もなくすことができたり、スマートホームの入居者用アプリに工事などの案内を一斉送信することができるので、掲示板への掲示物の張り付け作業を削減することができます。
スマートホームのことを知っている・内容も把握しているという人はまだ4割程度だそうです。
実際に自宅でスマートホームを使用している人の割合は4%、導入を検討している人は9.6%とまだまだ低いのが現状。
しかし、既に利用している人の使用頻度や満足度は高く、利用頻度は「ほぼ毎日」が64%、週1回以上となれば92%を超えているそうです。
満足度についても「満足している」「やや満足している」合わせて83%を超えており、導入することで顧客満足度を向上させることは可能と言えそうです。
そうは言っても1から導入するのはちょっとハードルが高い、と思われたオーナー様。
三菱地所さんが提供するスマートホームサービス「ホームタクト」をご紹介させてください。
ホームタクト(HOMETACT)はさまざまなメーカーの住宅設備や家電をインターネットにつなぎスマートホームを作りだすサービスとなっており、特定のブランドやメーカーに依存せず自由な連携を行える点が特徴となっているそうです。
既に連携済みのメーカーだけでも25社を超えているとのこと。
既存の賃貸物件へ簡易リフォームと合わせて導入することで物件価値の向上を図り、賃料アップを実現した事例も紹介されています。
その中でも「賃貸向けミニマムパッケージ」というスマートロック、赤外線コントローラー、スマートスイッチという実用的な最小構成のパッケージへの引き合いが多くなっているそうです。
というのも後から対応する設備を追加することが可能なため、予算や入居者からの希望に合わせて拡張していくことができるから、ということです。
また、入居者自身が購入したロボット掃除機やスマート照明、スマートスピーカーなどをホームタクトに連携することができるため、自身のライフスタイルに合ったスマートホームにカスタマイズできる点が大きな特徴と言えます。
まだまだ発展途上のスマートホームですが、インターネットやスマートフォンの普及率と同様に数年後には一般的になっていくと予想できます。
入居者満足度の向上が見込めるサービスですので導入実例がまだ少ない今このタイミングで導入して、近隣のお部屋と差別化を図っていただくのが良いかと考えます。
ご検討いただければ幸いです。